黄昏と百合と骨

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『傀儡』 坂東眞砂子



『傀儡』 坂東眞砂子



定期テストを挟んだり受験勉強を本格的に始めたりで読書もあんまりできなかったけれど、久々に読み終えた1冊。


ザ・長編歴史小説!
ここまでずっしりした歴史ものを読んだのは初めてかもしれない。



鎌倉中期、執権は北条時頼の時代。今様の歌や踊りを生業として自由な旅生活を謳歌する傀儡女・叉香が主人公。
時頼に一族郎党を皆殺しにされた積年の怨みを晴らすべく鎌倉を訪れる三浦家村、その家村に棲家を追われ家族を殺された百姓女のいぬ、仏道を追い求めてあちこちを行脚している唐僧の沙依拉夢(サイラム)。そして主人公・叉香、この身分も生き様も違う4人の男女が鎌倉で出会う。人は何故生きるのか?仏教の中に見出す「光」の本質とは?砂埃の舞う鎌倉で、精一杯己の「人生」を生きる人々を描いた壮大な歴史物語でした。



「傀儡」っていう字面が、というかクグツっていう言葉がなんとなくとても好きです。だからタイトルだけで選んで借りました。


文庫で560pに及ぶ大作だったうえ、見慣れない漢字が並んでいて始めの頃は読みづらさもありましたが、登場人物たちの一所懸命な様子にだんだん引き込まれました。

北条家や、実在の仏僧(蘭渓道隆とか日蓮とか親鸞とか唯円とか)の名前がたくさん出てきて、日本史でこの時代を習っている時に読んだらもっと理解が深まって面白かったかも!と少し歯痒く思います。



武士が台頭して日本の全権はほぼ鎌倉幕府にあり、今様や傀儡の文化が芽吹き始めたこの時代。
鎌倉では、将軍に仕える武士や僧が質素ながらも不自由のない生活をしている一方、あちらこちらで乞食が物乞いをしていたり、野垂れ死んで放置された屍が腐臭を漂わせている。
大多数の庶民にとってけして生きやすい時分ではなかった鎌倉の世に、人々が縋る藁のような役割を担うべく広まったのが仏教でした。


私はけして仏教徒ではないというか無宗教者ですが、「南無阿弥陀仏」という、言わば死後幸せになるための"おまじない"にひたすら心を懸けてみたくなった鎌倉の人々の気持ちが、少しわかったような気がしました。

そんな中、唐僧サイラムが抱き続ける仏教における「光」とはなにかという疑問は、今の私の人生においても追求できるものだと思った。
念仏は方便以上の何物でもないのか?たくさんの戒律や掟で自分を縛れば縛るほど、人間としての泥臭い生活からは遠ざかるけれど
それで本当に真理にたどり着けるのか?
堅苦しい(という勝手な偏見のある)仏教において、柔軟に、真の「空」を考え続けたサイラムさんが、とても格好の良い登場人物でした。推しメンです。(笑)



武士によって村を追われ、家族の仇を打つためだけに生きようとした屈強な非人女・いぬの生き様にも胸を打つものがあった。




面白かった、というよりは実在した日本の歴史の世界観に引き込まれる魅力的な作品だったと思う。
が、個人的には文量の割に結末が軽かったような気がしました。もう少しドロドロ血なまぐさく終わって欲しかった!(笑)




私も受験勉強に追われるこの苦しい生活の中で「光」や「真理」を追い求めながらいきていこう、かな(`ω´)笑
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| 坂東眞砂子 | 21:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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